櫻の園から現実へ

昨日で舞台「櫻の園」が終了しました。

8日間10回公演のあいだ「櫻の園」の世界にどっぷりと浸っていた私は、今日「櫻の園」を見に行かないことをむしろ不自然に感じています。なんだか不思議な気分です。正直言って寂しくて仕方ないです。いつも舞台が終わった後は寂しく感じるものですが、今回もしばらくはそんな気持ちで日々を過ごすことになりそうです。

辛さもありますが、それほどの気持ちにしてくれた舞台「櫻の園」と山崎真実さんに感謝ですね。

舞台のほぼ最後で山崎真実演じる倉田知世子が、これまた演じるラネーフスカヤが発する、とても重要なセリフ

「ああ、私のいとしい、なつかしい、美しい庭。私の生活、私の青春、私の幸福。さようなら、さようなら!」

これは、ラネーフスカヤが生まれ育った家と櫻の園を失って去っていくセリフであるとともに、倉田知世子が、自身の高校、そして演劇部での青春の日々との別れを重ねているセリフでもあります。

そして、最終公演では私自身が「櫻の園」との別れを重ねて見ていました。山崎の声とともに、この言葉は心に響きました。

櫻の園」本当に素晴らしい舞台でした。山崎に、そしてこの作品を作り上げた全ての方々に心から感謝します。